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2009/02/27
ブリッジSEの流儀 - 議論の流れを掴み、議論の焦点を見抜く

執筆者: zhouyi (4:00 pm)
コミュニケーションが白熱状態に陥ったら、本当のテーマを見失う可能性があります。
ブリッジSEは、意思を伝えるだけではなく、常にコミュニケーションのテーマを見失わないようにする責任もあります。

例:

日本人技術者Aさんと中国人技術者張さんとの議論が激しくなってきました。
コミュニケーションがうまくできていないようです。

「大丈夫ですか?ヘルプが必要ですか?」
ブリッジSEとして私はもちろん無視できません。

「張さんに仕様を説明しています。
要素の編集GUIに私はtextboxで実現して欲しいですが、
張さんはずーとcomboboxのことを話しています。
私の意思が張さんに伝わっていないようです。
周さん、張さんに「textboxですよ」を言ってくれませんか?」

私の手法

(1) 議論の流れを掴むために"仕様を理解する"

「私はAさんの仕様を理解する必要があります。
理解できてから、呼びますね!」
私は張さんにこれからの行動を伝えました。

「Aさん、まず仕様を私に教えてください。」
なぜtextboxが選ばれたか、
その理由をも張さんに伝える必要があります。

名前入力用で複数選択の可能性がないため
comboxの必要がないってことがわかりました。

(2) 議論の流れを掴むために"仕様を伝える前に、まず張さんの理解を探る"

「張さん、まず私に仕様を教えてください。」
張さんの仕様理解を知るために、完全に理解を表現してもらったほうがいいと思いました。
そして、Aさんの要求との差分を指摘するつもりでした。

驚くことに、張さんは仕様に対する認識が正しく、
GUIにtextboxを使おうとしています。

「なぜ、Aさんにcomboboxの仕様を強調しますか?」
「私は、将来的に単なる入力ではなく、既存の要素名を選択する可能性もあるではないか、と考えっています。
したがってcomboboxのことを強調しています。」

「将来的に既存の要素名を選択する可能性」
これは、現在のコミュニケーションの焦点

(3) 議論を焦点に戻す - "仕様説明が無事終了、将来性を焦点に"

「張さんは、textboxのことをすでに理解しています。」
私はAさんに張さんとの会話結果を伝えました。

「へへへへへ、ならなぜcomboboxのことしか話してくれませんでしたか?」

「将来的にcomboboxになる可能性があると考えて、
張さんは、提案をしています。
textboxの仕様を理解できています。
将来的にcomboboxでユーザーに既存要素名を選択させる可能性は?」

「非常に低いです。張さんに「考慮ありがとう」と伝えてください」

そして私は張さんに
「将来的にcomboboxにする可能性がほとんどありません。
あなたの提案にAさんは感謝しています。」
と説明しました。

「ならtextboxで実装します。
今後も積極的に自分のアイディアを示して行きたいと思います。」
張さんは、やる気満々のようです。
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