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2006/08/09
父と子とビッグマウスの御名において…
執筆者: murata (8:32 pm)
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ブサイクな試合をしてしまってすいませんでした… ビッグマウスで物議を醸していた亀田少年が判定勝ちを決めた直後に出た上記のセリフこそが唯一の真実であって、その前後の言動は虚飾でしかないのかもしれない。 私は男三人兄弟の次男である。そして、弟として兄を強く意識してきた。だから、男二人兄弟の長男よりも、男三人兄弟の長男の方が、父親や弟たちに対する「切り込み隊長」的な責任感をより強く意識するのではないかと考えている。 もしも私の兄がこのブログを読んでいたら、ちょっと怖いのだが、兄の名誉の為に書いておくと、具体的には書かないでおくが、兄はとても立派な男である。正直言って、めちゃくちゃ尊敬している。(私が兄に勝てるとしたら、コンピューターの取り扱いとか、プラモデルの製作とか言った、兄が嗜まないアキバ系の技術だけだろう。勿論、その分、私にはオタクとしての誇りがあるのだが。) さて、三人ともボクサーになった亀田三兄弟とは違って、私は他の兄弟と異なり、極端に運動神経や健康に恵まれなかった。 父が少年野球の監督をしているのに、私はキャッチボールすら満足にできなかった。この事実は私を結構苦しめたし、父からの愛情を疑う事すらあった。 中学3年生の時に、私は体育の成績で10段階評価の1を取ってしまった事がある。この時、父は血相を変えて、学校に抗議に行ってくれた。ちょうど、ワイドショー番組に乗り込んだ、亀田少年の父親の様に… 勿論、高校受験の内申書の点数に影響するという事もあるし、父にとっては、自分の教育を否定された様な気持ちだったのかもしれない。 実は私は、そうなった理由を知っていた。その時の体育の授業は、陸上競技の「三段跳び」に多くの時間を割いていたのであるが、私だけが最後の試技まで足の踏み切り方を習得できずに、ファウルを繰り返してしまって、記録が全くつかなかったのである。体育教師が誰かに1を付けなければならなかったのだとしたら、確かに私以外は居なかっただろう。 私の成績も内申点も覆る事はなかったが、私は第二志望の高校に余裕で合格した。第一志望の高校はあまりにもレベルが高かったし、内申点は殆ど関係なかった。だから、第二志望の高校の試験は、私の内申点など問題にならないくらいに簡単な試験だった。それでも、周りの人たちからは「偏差値の高い進学校」として有名な学校だった。その学校に、ほぼ満点の得点で合格したのである。また、「兵庫方式」と言って、隣の校区の高校に合格する為には、総合評価で全合格者の上位40%以内に入る必要があったので、「体育で最低の内申点」というハンディキャップを背負っていても、私が学力において、地元の生徒よりも優秀なのは明らかだった。 だから私は、高校のクラスメイトに対しては、常にビッグマウスだった。健康や運動神経といった点で父の期待に添えなかった分、学業を頑張ろうと思っていたのだ。 しかし、高校3年生の時に病魔が私を襲った。私はセンター試験に失敗し(それこそ、田舎の体育大学にしか合格できない様な点数だった)、2次試験の受験を諦める程だった。浪人しても病状は回復せず、結局、特技を活かしてコンピューターの専門学校に入る事になった。 ビッグマウスだった私は、昔のクラスメイトに会う度に、この有り様をバッシングされた。「お前、専門学校に通ってんの? 京大はどうしたんや!」などと、指を差して笑われた事さえあった… ただ、父の言葉だけが救いだった。父は私が入学する時にワザワザ専門学校に足を運んで、「息子には期待をかけ過ぎてしまいました。決して頭の悪い子ではないので、よろしくお願いします。」と頭を下げてくれたのだ。(現に、私の今の知能指数は120である。父の目は確かだった!) 最近、奈良県で医師の息子が自宅に放火した事件があったが、私の父は決して私をそこまで追い込みはしなかったのだ。 私は専門学校の中では、やっぱり、ビッグマウスだった。(ここまでくると、我ながら「お山の大将」である。あまりにも愚かだった。)しかし、意外にもそこで良いライバルたちに恵まれ、「ヒトを尊敬する」という事を学んだ。今の亀田少年と同じ、19歳の時だった。 私はその学校の卒業後に、大学に編入学して、大卒の資格を取ったが、むしろ自分の母校はその専門学校だと思っている。現に、今でも連絡を取り合っている教師は、そこで知り合った人だけである。 この様に、私の半生はブサイクそのものだったが、下記に書くビッグマウスだけは撤回しない。 チェンジビジョンを、ビッグな会社にする! |
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